最初は他人の真似でもいいけど、最終的にトレード手法は自分で作ったほうが良い。
なぜなら、自分に合ったトレード手法は、自分でしか作れないから。
自分に合うっていうのは、性格だったり、生活スタイルだったり、まあ色々です。
それに加え、他人の手法だと何連敗もした時に、その手法を信じてずっと使い続けられない場合が多いです。
「他人の手法で負ける→新たに他人の手法を探す」みたいな手法ジプシーになるなら、自分で手法を作った方が数倍いい。
なぜって、負けるたびに手法をころころ変えていたら、その度に手法がリセットされて何も積み重なっていかないから。
ということで、ここでは「トレード手法の作り方」についてまとめていきます。
トレード手法を作るにあたって決めるべき要素
トレード手法を作るにあたって決めるべき要素は以下のとおりです。
- トレードする通貨ペア
- 狙いたい値動き
- エントリー・イグジット
狙いたい動き、エントリー、イグジットを決めるにあたって、適したインジケータを入れて考える。
そして、手法の叩き台ができたら検証。
検証でトータルプラスが確認できるまで、基準をいじって検証を繰り返す。
トレード手法の作成というのは言ってしまえばこれだけです。
以下、順番に詳しく見ていきます。
手法作り1:トレードする通貨ペアを決める
トレード手法を作るにあたって、どの通貨ペアでトレードするのかをまず決めます。
最終的には、エントリー・イグジットの値幅をいじって複数通貨ペアに手法を適用すればいいのですが、最初は自分がよくトレードする通貨ペアで考える。
通貨ペアはトレードする人が多い通貨ペアほど突発的な値動きが少なくマイルドです。
なので、ドル円やユーロドルなどをベースに手法を考えるのが個人的にはいいと思います。
手法作り2:狙いたい値動きを決める
通貨ペアを決めたら、自分が取りたい値動きを決めます。
ブレイクして伸びていくところをとりたいのか、ブレイク後の押しを拾ってとりたいのか。
または、抵抗帯で反発して戻されるところをとりたいのか。
私の場合、これをローソク足だけのチャートだけを見て考えます。
全ての値動きを取ることはできません。
似たような値動きが多く、自分がとりやすそうと感じるところを見つけることが大事です。
それを決めた後に、その値動きを取るのに適したインジケータがないかを決めていきます。
あくまで順番は、
- 取りたい値動きを決める
- インジケータを決める
の順番です。
私も初心者の頃は、インジケータの使い方を覚えて、それを過去チャートに当てはめて手法を考えたりしてた時期もありました。
ただ、インジケータって価格を色々加工して表示してるだけなので、純粋にローソク足の価格推移のみで考えてからインジケータを決めた方がいいと思うようになりました。
例えば、トレンド中の押し目から直近の高値を更新しに行く値動きを狙いたいと決めて、それを狙うために適当なインジケータはないかを探すといった感じ。(いわゆる押し目買い)
こんな風に、取りたい値動きを決めた後に、エントリー等に適したインジケータを探していくと、比較的によさげな手法の叩き台ができあがります。
手法作り3:エントリー・イグジットを決める
取りたい値動きが決まったら、エントリー・イグジット(損切り・利確)について決めていきます。
この場合、考えたいのはうまくいった時(利確)とダメだった時(損切り)の時のリスクリワードはどうかということ。
FXは全戦全勝が狙えるゲームではないので、負けを考慮してトレードを積み重ねていく必要があります。
その際、利確が10pipsなのに損切り50pipsとかでやっていると、5回の勝ちが1回の損切りで吹っ飛びます。
なので、個人的には可能な限り損小利大になるようにルールを作った方がいいと思います。
例えば、押し目買いで移動平均線付近まで押した際に反発を確認してから買うというルールを作る場合。
押し目買いは、基本的に押したら買い、押しすぎたら損切りなので、損切りと利確位置を考えてエントリーポイントを決めていく。
損切りは直近安値付近まで20pips以内、利確は損切り幅の1.5倍以上みたいな感じで、とりあえず決める。
この後、どうせ検証するので、目測でこれなら儲かるかなっていう感覚で適当に決めていいです。
検証してダメなら、ここの損切り・利確の値幅、エントリー基準をいじるってことを繰り返していきます。
なお、私は勝率よりも損小利大になる手法を好みますが、勝率重視がダメというわけではありません。
負けトレード込みでプラスになるのなら、どちらを重視しても正解です。
手法作り4:検証する
トレード手法の叩き台ができたら検証です。
この検証をせずにリアルトレードに突入するのはオススメしない。
なぜなら、トレード資金も時間も無駄する可能性が高いから。
とりあえず作ったトレード手法を検証せずに運用すると、トータルプラスになるかわからないで運用するので、ルールどおりにトレードしなくなる可能性が高いです。
ちょっと検証して改良すれば儲かるトレード手法だったのかもしれないのに、ちょっと連敗したら「この手法使えねーじゃん」ってなるのは、もったいない。
で、検証ですが、検証は最低でも過去1年分くらいはしたほうがよいです。
そして、トータルプラスになることが確認出来たらリアルトレードに移行する。
トータルプラスが怪しそうだったら、エントリーやイグジット基準をいじってみて、再び検証し、トータルプラスになるまで繰り返す。
地味だけど、この作業に費やした時間が確実にFXの収益に直結していきます。
検証のやり方ですが、MT4から過去の4本値(始値・高値・安値・終値)をダウンロードしてエクセルで計算式入れたりしてやってもいいですが、検証ソフトを使った方が楽です。
私は、ForexTesterという検証ソフトを利用していますが、オススメです。

<検証は過去何年分やるべきか>
検証をどれくらいの期間までさかのぼってやるべきかという問題。
FX初心者の場合なら、検証するという行動の全てが血肉になりますから、過去3~5年分くらいは検証したほうがいいかと思います。
私の場合は、これまで長々検証してきたので、大体その手法がいけるかいけないかが感覚的にわかってきたというのもあり1年分くらいしかやりませんが。
とりあえず、相場環境は変化していくものなので、何十年と遡って検証する必要はないと思います。
トレード手法作りを難しく考えない
トレード手法の作り方は以上です。
検証がめんどくさいだけで、基本難しいことはありません。
自分でトレード手法を作る効用は、実戦でメンタル的にブレがなくなることです。
トレード手法をつくるにあたって、必ず検証は経るはずなので、その手法を運用すればどれくらいの利益が見込めるかがあらかじめわかっている状態になる。
もちろん、検証結果より上振れすることも下振れすることも相場によってはあります。
でも、数トレードごとに「この手法で儲かるのかなあ・・」みたいな不安はなくなります。
FXで勝つためにはメンタルの安定はけっこう大事なので、事前につぶせる不安要素はつぶしておいたほうが良い。
そのつぶすための作業が、「自分でトレード手法を作って検証する」という行為になります。
自分の頭で考えて、自分の手を使って検証する。
それらを経てできた自分のトレード手法と言うのは、どんなトレード手法より至高です。
トレード手法を自分で作ることは、一見ハードルが高そうですが、そんなことはありません。
現状勝てていない方は、新しい手法をネットで探すよりも自分の頭で0からトレード手法を考えてみて欲しいと思います。