トレード論

取引ロットは損失から逆算して決めるべし

取引ロットは、1トレードの想定損失額から逆算して計算するのが基本です。

これは、1トレードあたり、総資金の3%とか5%とかあらかじめ決めた割合の損失のリスクをとることがFXで勝つために重要ってこと。

1トレードでリスクを取り過ぎないことがFXで生き残る術なので、予めリスクを決めてトレードしようってことが言いたいわけ。

ということで、ここでは「取引ロットの決め方」についてまとめていきます。

取引ロットの決め方

資金管理(リスク管理)がなされていない取引ロットでトレードするのは、FXで勝ち続けるということから遠ざかる。

なぜなら、FXで常に正解を当て続けるっていうのは不可能なので、適切なロット数でトレードしていないと、している場合に比べて大損する可能性が高まるから。

→ ルールなき裁量トレードが破綻する理由

じゃあ、適切なロット数ってどう計算するのかっていう話ですが、これは下記の式で算出できます。

1トレードの損失額÷ロスカット幅÷100=取引ロット(○万通貨)

こういうのは具体的に考えたほうが簡単なので、下記条件で見ていきます。

  • ドル円を売買
  • 想定損失額は1万円
  • ロスカット幅は20pips

この場合、1万円÷20pipsをすることで500円という数字が出ます。

これが、取引ロットの1pipsの変動額。

ドル円1万通貨の1pipsの変動は100円、

なので、500円を100円で割ると5万通貨が取引ロットという具合。

実際に発注する場合、海外FXなら0.5ロットで発注するってことになる。

→ 【FXの基本】通貨数とロット(lot)の理解

ちなみに、円絡み以外の通貨ペアの1万通貨の1pips変動は100円ではありません。

なので、ユーロドルやポンドドルをトレードする場合には、その時のユーロ円、ポンド円のレートで割ると正確なロット数を計算できます。

ただ、暗算で行きたいなら100円で割ってしまってもいいと思います。

以下、ロット数の計算式を構成する「1トレードあたりの損失額」と「ロスカット幅」の決め方について見ていきます。

1トレードあたりの損失額の決め方

1トレードの損失額÷ロスカット幅÷100=取引ロット(○万通貨)

1トレードあたりの損失額は、自己資金に対してどれくらいのリスクを許容するかで決定します。

例えば、資金が30万円あって1トレードあたり2%のリスクをとるなら6,000円の損失を、5%のリスクを取るなら15,000円の損失を許容するといった具合。

リスクをとればとるほど勝った時の利益は増えますが、極端にリスクをとりすぎると逆行した時にロスカットができないとか他の問題が発生します。

よく言われるのは、自己資金の1~5%といった数字。

ちなみに私は資金が少なったときは5%、少し増えてからは3%、現在は安全優先で2%という感じでやっています。

ロスカット幅の決め方

1トレードの損失額÷ロスカット幅÷100=取引ロット(○万通貨)

合理的なロスカットをしようと思うなら、固定値でのロスカットはオススメしない

例えば、30pips下にサポート帯がありそうな時に、20pipsの固定損切り幅で買いエントリーするのは合理的ではない。

あくまでチャート的にエントリーの根拠が崩れるところに損切り注文は置いた方がいいわけです。

とはいえ、取引ロット算出のため、ロスカット幅は決める必要がある。

私がやっている方法は、1トレードの最大ロスカット幅を決めること。

例えば、最大のロスカット幅を30pipsと決めた場合、相場状況でそれ以下のロスカット幅にする場合でもとりあえず30pipsで計算したロット数で取引する。

逆に、トレードできそうな場面でもロスカット幅が最大ロスカット幅を超えるならトレードしない。

このようにすると、今回は15pipsの損切りだから取引ロットは・・、今回は25pipsの損切りだから取引ロットは・・・みたいに都度計算しなくていいので楽です。

なお、最大ロスカット幅は通貨ペアごとに変えたほうが良いです。(値幅がある通貨ペア、ない通貨ペアがあるので)

資金管理(リスク管理)とは、ロット管理である

FXで全てのトレードで勝ちはあり得ない。

つまり、負けトレードがあるということを前提にトレードを継続しないとFXでお金を稼ぐということはままならないってこと。

負けトレードがあるということを前提にトレードする場合、資金管理は必須。

だって、1回の負け額を一定以下にしないと継続的にトレードできないから。

資金管理された取引ロットでロスカット注文を入れてトレードする。

これができていない人は、そのうち大損して退場の憂き目にあいます。

勝つことよりも大損しないこと

これを忘れないことが大事です。