ここでは、私が「FXを攻略するまでの道のり」を記しておきます。
FXを続けている限り、大負けの可能性は消えません。
なので、とりあえず生き残っているトレーダーの一応の攻略として読んでいただければと。
なお、私の攻略法がこうだったというだけなので、あくまでも参考までに。
そこそこ長くなっていますが、そこそこ大事なことも書いてあると思います。
第一部:FXの出会いと敗北
強めのインドア傾向にある私は家から出ないで生きていける方法を模索していた。
そして、知ったのが通勤途中の中吊りで見かけたFXというもの。
ググってみると、どうやら家でマウスをポチポチするだけで稼げるらしい。
「FXを始めた人の9割は敗退します」などと書かれた文章も読んだが、「1割側に入ればいいだけだろ」と特に気にも留めない。
そして、本屋で購入したFXの初心者本を読んだのち、すぐに国内FX業者に入金する。
※株式投資というのも検討したが、手持ちのお金があまりなかったのでFXの方がよいと結論づけた。
日中はリーマンをしていたので、帰宅後の夜中にトレードする。
一応、初心者本に載っていたパターンやテクニカルは意識するもほとんど上がりそう下がりそうの感覚トレードを繰り返す。
今なら言えるが、初心者の相場観など主観的な願望に過ぎず、はっきり言ってクソである。
だが、今のこいつにそれはわからない。
結果、当然ながら勝てない。
正確には勝つ時もあるけど、負ける回数も金額も多いので口座残高は徐々に減っていく。
入金した10万円はいつのまにか半分以下にまで減り、追加で10万円を入金する。
その追加した10万円も順調に減らしていくなかで、「このまま場当たり的にやっててもFXで勝てるようにはならないな」とようやく気づく。
こうして私はFXに敗北した。
第一部 完
第二部:FXを攻略する方法の模索
お金を増やすつもりで始めたFXでお金を失った私。
不思議と撤退する気にはならなかったが、リアルトレードは一旦休止。
「なんとかなるだろ」と根拠のない自信を燃料に、どうしたらFXで安定して勝てるのかを真剣に考えだす。
この頃の私のトレード手法は、前述のとおり、「上がりそう」「下がりそう」と言った感覚手法。(手法とは言えない)
それよりもよくなかったのは、全戦全勝を狙っていたこと。
全てのトレードを「絶対に勝つ!」というスタンスでやっていたので、自分がエントリーした方向から逆行した場合に損切りができない、というか遅い。
結果として、典型的な損大利小のトレードになっており、決して勝率もよくないので当然のごとく口座残高は減っていく。
以上のことを、自分の過去のトレードをいやいや振り返り確認。
そして、「FXで稼ぐには負けトレードを考慮して戦略を練らねばならない」という一つの結論に至る。
※当時は、トレード記録とかつけていなかったので、トレード履歴を振り返りつつ確認した。とても面倒だった・・。
負けトレードを考慮してトレードする場合、どうしたら口座残高を増やしていけるか。
考えるまでもなく、「勝ちトレードの総利益」が「負けトレードの総損失」を上回れば口座残高は増えていく。
つまり、リスクリワードを考えてトータルでプラスになるようなトレード手法を作ればよいということに気づく。
負けを考慮した上で口座残高が増えていくようなトレード手法の開発に取り組む私。
「こういうパターンの時はこういう動きになる時が多い、よってここでエントリーしてここまでの利益を狙う、損切りはここ。」
みたいに手探りではあったが仮説を立てて検証する。
最初は止まったチャートで検証していたけど、ForexTester(フォレックステスター)というソフトがあることを知り、すぐに購入。
このソフトは過去の相場を再現できるものなんだけど、倍速とかスピードを変えて動かせるのがとてもよい。
色々インジケータも試したけれど、オシレーター系はなんとなく合わなかったので捨てて、移動平均線と手動でラインを引くことをメインにしていく。
結局、3~4か月くらいの間、時間がある時はずっと検証していたように思う、暇だったし。
→ トレードの検証・分析に!ForexTesterがオススメな理由
そして、ある程度勝てるであろうという実感を持ってリアルトレード再開。
この頃から海外FX業者を使いだす。
理由は、単純にFXに回せる資金が少なかったから。
トレードを再開して気づいたことは、「以前よりましなトレードができるようになっていた」ということ。
場当たり的に感覚トレードしていた最初の時より、トレードに一貫性があり、損切りしても自分の中で納得できる感じ。
負けトレードを許容しつつ、トータルでは徐々に口座残高が増えていくことを実感。
海外FX業者に入金した5万円が2か月後に10万円を超える。
こうして私はFXを攻略した。
はずだった・・
第二部 完
第三部:再び敗北へ
・・と簡単にいかないのがFX。
基本的には人(私)は欲にまみれているので、より利益が欲しいと望みだす。
そうすると、なにをするか。
「もっと上手くトレードしよう!」と余計な裁量を私は入れだした。
その結果、何が起こるか。
・ルールで利確のところで利確しなかったら損切りに。
・損切りする場面でここは戻るだろうと耐えていたら大損。
・基準に達していないのに先回りしたつもりになってエントリー、損切り。
FXを始めたばかりの頃のようなクソトレードを連発する私。
裁量トレード、それは自分の判断を元にトレードするという流派。
だが、ヘタクソの裁量など「テキトーにトレードをしている」のと同義なのである。
こうして私は再びFXに敗北した。
第三部 完
第四部:FXの攻略完了
この2回目の失敗で学んだこと。
それは、どれだけいいトレード手法を作ったとしても、そのルールの運用がクソなら儲からないということ。
結局のところ、自分が作ったトレード手法のルールを守り抜くことこそ大事なのだ。
相場の値動きは自分ではコントロールできない。
コントロールできない相場の値動きをヘタクソがいかに見立てたところで当たるも八卦は当たらぬも八卦。
せっかく勝てるルールがあるのに、裁量を入れて上手くやろうとしたことが大失敗だったことを反省する。
そして、トレードルールの遵守を肝に銘じる私。
1週間くらい休止した後、再始動。
「余計なことをしない」と書かれた付箋をモニターの枠に貼りつける。
トレードルールを守ることだけを考えてエントリー・イグジットを繰り返す。
勝ったり負けたりしながら、口座残高はちょっとずつ増える。
チャートをずっと見ていると余計なことをしたくなる誘惑にかられる。
なんか上がりそうに見える・・買う?買っちゃう?
付箋が視界に入る、我慢する。
そんなことを繰り返していると、チャートの誘惑も気にならなくなってくる。
そして、徐々に増えていく口座残高。
最終的に、ルールで決めたエントリーのみに注力し、「エントリー後は損切りの注文を入れて利確は損切り以上のpipsで適当に(大きくは狙わない)」というスタイルに結実する。
こうして、爆益はないが、そこそこ稼げるFXトレーダーが誕生した。
そう、私はこうしてFXを攻略したのだ。
第四部 完