- ノミ業者とは
- ノミ業者の見分け方
- ノミ業者は避けるべきか
国内FX業者(日本のFX業者)はノミ業者と言われます。ここでは、ノミ業者とはどういう業者なのか、利用しても平気なのかをまとめていきます。
ノミ業者とは
ノミ業者とは
顧客の注文を呑んで、外部に注文を流さないFX業者のこと
ノミ業者のノミとは注文を呑むということを意味します。
具体的には、FX業者が顧客の注文を外部のカバー先には流さず、自社で受けることです。
結果として、顧客のポジションと反対のポジションをFX業者が持つことになります。
つまり、顧客が儲かればFX業者が損をし、顧客が損をすればFX業者が儲かるという構図になります。
通常FXを始める個人投資家のうち9割近くの人は最初に入金した資金を吹っ飛ばして市場から退場していると言われます。
つまり、顧客の9割近くがそのうち負けて資金を失くしてしまうのだから、FX業者は注文を呑んで顧客の損を待っていれば儲かるという理由から、このようなノミ行為が行われます。
さらに、より効率よく負けてもらうために、ストップ狩りやスリッページが多発するようなFX業者も過去多く存在しました。
ノミ行為とは(競馬の場合)
田中さんは、大学の友達4人と毎週馬券を購入していました。
他の4人は週末デートだったため、彼女のいない田中さんに馬券の購入を頼みます。
田中さんは、4人から買ってほしい馬券を頼まれお金を預かりますが、頼まれた馬券をあえて買いませんでした。
馬券が当たれば、掛け金×倍率の金額を田中さんが払わなければなりませんが、馬券が当たらなければ、預かったお金はまるまる田中さんの儲けです。
レース当日、田中さんの目論み通り、友達が掛けるはずだった馬券ははきませんでした。
こうして、田中さんは友達から預かっていたお金をまるまるゲットしてしまいました。
ノミ業者の見分け方
ノミ業者=DD方式のFX業者
DD方式のFX業者がいわゆるノミ業者だと言われます。
DD方式のFX業者とは、顧客の注文をFX業者のディーリングデスクで受けた後に外部のカバー先に注文を出すという名目にしているFX業者です。
実際は、顧客の注文を外部のカバー先に流さずに業者で呑むということになります。
国内のFX業者は全てDD業者です。
また、海外FX業者の一部もDD業者になります。
その見分け方としては、以下のようなことに気を付けるといいと思います。
DD業者によくある特徴
- 公式HPでNDD(ノーディリングデスク)を明確に告知していない
- トレードソフトがその業者独自のもの
- スキャルピングの禁止の規定がある
※国内FX業者の多くが、その会社ごとのトレードソフトをわざわざ作るのは顧客が効率よく負けてくれるようにシステムを組みやすいからと言われます。露骨なことは今は少なそうですが、微妙に滑るとか、微妙にスプレッドが拡大するとかそういうことを自社でシステムを作った方がやりやすいということです。
参考:FXにおける2つの約定方式!DD方式の業者とNDD方式の業者を比較する
ノミ業者は避けるべきか(メリット・デメリット)
- スプレッドが狭い
- ストップ狩りやスリッページなどの悪さをされる可能性がある
ノミ業者を利用する場合、ストップ狩りやスリッページなどの悪さをされる可能性があります。(ノミ業者の利益の源泉は顧客の損失だからです。)
一方で、ノミ業者のスプレッドが狭いことがほとんどです。(ノミ業者の利益の源泉が手数料収入ではないためです。)
ノミ業者(DD業者)の利用に関しては、顧客が何を重視するかによって変わります。
デメリットはあくまで構造的に悪さをされる恐れがあるというだけで、実際されるかはわかりません。
そのため、そこを無視できるならスプレッドの狭さを求めてノミ業者(DD業者)を利用するのもいいと思います。
ただし、ストップ狩りやレートずらし等は、これまで何度もあったという過去があります。
そのため、これまでのことを重視するなら、ノミ業者(DD業者)は利用せずにNDD方式の業者を利用した方がいいでしょう。
ノミ業者は避けるべきかのまとめ
ノミ業者とは
顧客の注文を呑んで、外部に注文を流さないFX業者のこと
ノミ業者のデメリット
顧客の損失=業者の利益という構図があるため、顧客が損をするための悪さをしてくる可能性がある(ストップ狩り等)
ノミ業者のメリット
スプレッドが狭い
FXにおいてノミ行為を行っているFX業者は、顧客が損をすればするほど業者が儲かるため、顧客に不利なことを行ってきます。(ストップ狩りやレートずらし等々)
ノミ行為を行うことができるFX業者は、DD方式という約定方式の業者ですが、すべてのDD業者がノミ行為をしているとは言い切れません。
そのため、DD業者を利用するかはメリット・デメリットを考えたうえで自身で判断しましょう。
個人的には、ディーリングデスクを間に挟まないNDD方式を採用している海外FX業者を選択するのがベストだと思います。
