MT4/MT5に標準搭載されている移動平均線は下記の4種類。
- 単純移動平均線(SMA)
- 指数平滑移動平均線(EMA)
- 平滑移動移動平均線(SMMA)
- 線形加重移動平均線(LWMA)
細かい計算式はそこそこに、それぞれの移動平均線(Moving Average)にどういう特徴があるのかをまとめておきます。
単純移動平均線(SMA)の特徴

単純移動平均線(SMA)は、単純に一定期間のレートの平均値を描写したもの。
パラメータが5のSMAなら、5つのローソク足の終値を足して5で割ったものが描写される。
この単純移動平均線は、
・期間内の平均しか出せていない
(5日移動平均線なら6日前のレートが考慮されていない)
・期間内のレートが同じ重要度で計算されている
(直近のレートを重視すべきじゃ?)
という問題点があげられ、その他の移動平均線が生まれることになります。
なお、SMAは、Sinple Moving Average の略になります。
指数平滑移動平均線(EMA)の特徴

指数平滑移動平均線(EMA)は、指定期間外のレートも考慮され、かつ、直近レートに比重を置いた移動平均線です。
計算式としては、パラメータが10のEMAなら
(1本前のEMA×9+現在の終値×2)÷11
になる。
1本前のEMAの値を使うことで期間外のレートも考慮され、現在の終値を2倍にすることで、直近のレートに比重を置いていることがわかります。
この結果、単純移動平均線よりも滑らかに描写されることになる。
なお、EMAは、Exponential Moving Average の略になります。
平滑移動移動平均線(SMMA)の特徴

平滑移動移動平均線(SMMA)は、指定期間外のレートを考慮した移動平均線。
EMAと違い、直近のレートの比重は高くなっていない。
順番的には、SMMAが開発されて、その後に直近レートの比重を高めたEMAができたと思われる。
計算式としては、パラメータが10のSMMAなら
(1本前のSMMA×9+現在の終値)÷10
になる。
現在の終値を2倍にはしていないので、EMAよりは直近のレートに対する感度が落ちるのが分かると思う。
なお、SMMAは、Smoothed Moving Average の略になります。
線形加重移動平均線(LWMA)の特徴

線形加重移動平均線(LWMA)は、期間内において直近レートに比重を置いた移動平均線です。
期間外のレートは考慮されていないため、これも順番的にはEMAの前に開発されたものかと思います。
計算式としては、パラメータが3のLWMAなら
(3本前の終値×1+2本前の終値×2+1本前の終値×3)÷6
になる。
掛け算をすることで直近レートの比重を高めているため、現在レートへの追従性がここまで上げた4つの中で一番高くなる。
なお、LWMAは、Linear Weighted Moving Average の略になります。
合理的なのはEMAだけれど(まとめ)
MT4/MT5に標準搭載されている移動平均線を紹介してきました。
合理的な移動平均線だと思われるのはEMAですが、ルール化できるなら、どの移動平均線でもいいと思います。
20のSMAで反発を狙う、20のEMAで反発を狙う。
どちらもそんなに変わらないと思いますし。
欧米の方ではEMAが主流で日本ではSMAが主流みたいな話もありますが、自分が納得して使えるのであれば、どの種類の移動平均線でもいいと私は思います。
今回まとめてみたら、意外とSMMAとかよさげなんじゃって私は思いました。