- 国内FX業者を利用するメリット・デメリット
ここでは国内FX業者(日本のFX業者)を利用するメリット・デメリットについてまとめていきます。
参考:国内FX業者と海外FX業者の違いを10項目で比較する!
もくじ
国内FX業者の3つのメリット
国内FX業者を利用することのメリット
- 海外FXで稼いだ場合より税率が低い
- スプレッドが狭い
- 入出金に手間がかからない
海外FXで稼いだ場合よりも税率低い
国内FXの税制に関するメリット
- FXでいくら稼いでも税率が20.315%
- 繰越控除、損益通算が可能
国内FX業者を利用する最大のメリットは、海外FX業者で稼いだ場合と比べて税率が低いことです。
国内FX業者を利用した場合、「利益に対して、だいたい2割」の税金がかかります。(2017年現在)
※税区分は「雑所得の申告分離課税」に該当し、税率は、20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)
また、国内FX業者を利用して、年間損益がマイナスになってしまった場合でも確定申告をしておくと、3年間の「繰越控除」というものを利用できます。
3年間の繰越控除とは、3年先の確定申告までの間に利益が発生した場合、すでに確定申告していた過去分の損失と利益を相殺することができるという仕組みです。(過去のマイナス分の税金を減らせるということ)
さらに、「損益通算」というものも可能になります。
これは、FXで儲かっていても他の金融商品(CFDやバイナリーオプション、商品先物、日経225先物等)で損失があると損益を合算でき、税金を抑えることができる仕組みです。(他のマイナス分の税金を減らせるということ)
※なお、株はFXと税区分がことなるため損益通算はできません。
海外FXの税制
海外FXの税金は「雑所得の総合課税」に当たり、他の所得(給与収入等)と合わせた累進課税です。
他の所得の金額と海外FXの利益の金額の合計額によって税率は変わり、最大55%です。
スプレッドが狭い
スプレッド競争が国内FX業者同士の争いになっていることもあり、海外FX業者に比べてスプレッドが狭いです。
これは、DD方式という約定方式を採用しており、スプレッドが主たる収益源でないことが理由と言われます。
※DD方式のFX業者は、呑み業者と言われ、主たる収益源は「顧客の損失」
参考:FXにおける2つの約定方式!DD方式の業者とNDD方式の業者を比較する
海外FX業者のスプレッドは広いのか?
海外FX業者のスプレッドは国内FX業者と比べると広いです。
これは、国内FX業者のスプレッドが狭すぎるために広く見えるというの実際のところ。(海外FX業者のスプレッドが標準的と思ったほうがよい)
海外FX業者は、NDD方式という透明性が高い約定方式を採用しており、スプレッドが業者の収益源というまっとうなブローカーが多いです。
入出金に手間がかからない
海外FX業者を利用して手間なのは、海外送金等で入出金しなければならないことです。(手数料もかかる場合が多い)
一方、国内FX業者は普通に銀行振込で入出金が可能。(手数料も無料が多い)
海外送金等も慣れればそこまで大変でもないのですが、出金の手軽さで言えば、出金依頼の次の日には口座に振り込まれている国内FX業者に軍配が上がると思います。
国内FX業者の3つのデメリット
国内FX業者を利用することのデメリット
- 追証(おいしょう)がある
- 最大レバレッジが25倍
- 取引ツールが各社で異なる
追証(おいしょう)がある
追証(おいしょう)があること、これが国内FX業者を利用する際の最大のデメリットです。
追証とは、急激な相場の暴騰や暴落で口座残高がマイナスになった場合、不足のマイナス分をトレーダーが追加で支払わなければならないという仕組みです。
FXで借金を負ったみたいな話は、すべてこの「追証」が関係しています。
もし追証を支払わなければ、裁判所命令での銀行口座の凍結、資産の差し押さえなどが執行されることになり、FXの1回のミスで人生が終わったみたいなことも可能性としてはありえる制度です。
すべての国内FX業者には「追証」を定めた規定があります。
なお、海外FX業者はゼロカットシステムを採用しているため、入金額以上の損失を被ることはありません。
参考:なぜFXで借金を負うのか?借金を負わないためにできること
最大レバレッジが25倍
国内FX業者は、2010年8月1日からはレバレッジ最大50倍、2011年8月1日からはレバレッジ最大25倍までという規制が入り、現在も最大レバレッジは25倍のままになります。
一方、海外FX業者は最大レバレッジが400倍を超えるのが通常です。
最大レバレッジが大きいと、トレードに必要な資金が少なく済み、資金効率が良くなるのがメリットです。
国内FX業者は最大レバレッジが25倍なので、海外FX業者を利用するよりも資金が多く必要となり資金効率が悪いのがデメリットと言えます。
参考:資金管理さえしていればハイレバレッジにはメリットしかない理由
取引ツールが各社で異なる
国内FX業者のほとんどは、自社で取引ツールを作っています。
そのため、業者を変えるたびに操作方法を覚える必要があります。
なお、海外FX業者のトレードソフトは、どの業者もMT4(メタトレーダー4)なので、業者を変えても新たに操作方法を覚えることはありません。
国内FXのメリット・デメリットまとめ
国内FX業者を利用することのメリット
- 海外FXで稼いだ場合より税率が低い
- スプレッドが狭い
- 入出金に手間がかからない
国内FX業者を利用することのデメリット
- 追証(おいしょう)がある
- 最大レバレッジが25倍
- 取引ツールが各社で異なる
国内FX業者は、トレード環境(追証あり・最大レバ低い)ではなく、トレード結果(税率が低い)に関してメリットがあります。
一方、海外FX業者は、トレード結果(税率が高い)ではなく、トレード環境(追証なし・最大レバ高い)に関してメリットがあります。
そのため、すでに資金が多くあり、継続的に稼げている方は国内FX業者もありだと言えます。
一方、資金が少なめの方、まだ安定して勝てない方は、海外FX業者でトレード結果を出せるように練習した方がよいと思います。
